静かな目覚め
静かな部屋で目を覚ました夏(目黒蓮)は、ベッドではなく布団の上。部屋には海(泉谷星奈)のランドセルやぬいぐるみがあるけど、海の姿は見えない。呼んでも返事がなくて、部屋は静まり返ってる。
一方、南雲家で目覚めた海は、居間で夏を探すけど、朱音(大竹しのぶ)と翔平(利重剛)しかいないの。
海は朝ごはんいらないって言うけど、朱音は「食べなきゃ生きていけないよ」とおにぎりを差し出す。
その後、夏のスマホに弥生(有村架純)から電話があり、海からの伝言が伝えられるの。
弥生は夏に、「お腹の子がいなくなった後、めちゃくちゃ寂しくて。頑張って忘れようとしたら、もっと寂しくなっちゃった」と話す。
海も、水季(古川琴音)がいないという前提で話すことが、本当に寂しかったんだって。
一人で頑張らなくていい
夏くんは、海ちゃんとしっかり話すことを決めるの。
夏「寂しいのは、海ちゃんがいたって知ってるから、寂しいんだよね」
海「いなくなると寂しいよ」
夏「大丈夫、海ちゃんが寂しくなくなるまでずっと待ってるから」
夏くんは、休日出勤しなきゃいけない状況になるんだけど、一人で留守番するっていう海ちゃんに、「いや、甘えよう」とつぶやくの。
津野くん(池松壮亮)が海ちゃんのところにやって来て、ケーキを持ってくる。
そこに弥生さん(有村架純)も顔を出して、さらに大和くん(木戸大聖)も来ると、気まずそうに扉を閉めちゃうんだ。
夏と弥生が初めて一緒に夜を過ごした日のこと。
弥生は夏の部屋でウトウトしてたんだよね。
夏「一緒にいても楽しくないかもしれないし」
弥生「楽しいかどうかは私が決めること」
夏「ごめんね」
弥生「でも、横にいて寝ちゃうくらい居心地いいの。私は楽しいから気にしないで」
終電が迫る中、帰ろうとするけど、二人とももっと一緒にいたかったんだ。
弥生「朝早くにはいなくなるから、もう少しいてもいい?」
夏「いてよ」
弥生「じゃあ、いるね」
夏「うん」
弥生は海ちゃんと一緒にいて、仕事が終わった夏と合流するの。
夏は「オレも楽しかったんだ」と伝えるの。
弥生は最初、夏が休日出勤するのかと思ったけど、違ってた。
夏は、弥生と過ごした日々が楽しかったって伝えたかったんだよ。
二人が付き合って、別れたことも、無駄じゃなかったってこと。
水季からの夏への手紙の内容
水季からの手紙の内容っていうのは、夏くんへの心からのメッセージだったんだよね。
「夏くんへ、お久しぶり!元気にしてた? 私はね、内緒で子供を産むって決めたこと、全然後悔してないの。夏くんはいなかったけど、海ちゃんと過ごせて、すごく幸せだったよ。」
「海ちゃんを1人で育てたわけじゃないんだよ。いっぱいの人に支えられたし、たまには夏くんがそばにいてほしいって思ったこともあったけど、海ちゃんがいたから大丈夫だったの。海ちゃんを大切にしてくれる人たちもいたからね。」
「その人たちも、夏くんのこと絶対大切にしてくれるよ。一緒に過ごした人も場所も、海ちゃんや夏くんのこと忘れないから。甘えてもいいんだよ、頼ってもね。」
「親から子への最大の愛情はね、選択肢を与えることだと思うの。海ちゃんには自分で選んだ道を自分の足で進んでほしい。夏くんには、そんな海ちゃんの成長を見守ってほしいな。」
「夏くん、別れてからどんな風に生きてきたの? 誰と出会って、何を大事にしてきた? わたしや海ちゃんとは違う、夏くんだけの大切なものがあってもいいのよ。」
「思い出を大事にしてね。人は二人の人から生まれるけど、1人で生きるのは無理なんだから。夏くんも誰かと一緒に生きて、海ちゃんを幸せにしながら、自分も幸せになって。」
「二人が一緒にいる姿は見れないけど、想像するだけで幸せになれるよ。海ちゃんと生きることを選んでくれてありがとう。」
「海の母より」
追伸の中身は?
夏と海ちゃんが、海岸沿いを歩くシーンがあるんだけど、水季さんの手紙には、ちょっとしたメモ書きみたいな追伸が書かれてたの。
追伸
海ってどこから始まるか知ってる?海ちゃんに聞かれたとき、水があるところかなって、あいまいな答えしかできなかったんだ。
始まりってあいまいだけど、終わりはないと思うんだ。
今までいなかった夏くんも、いつの間にかパパになって。
今までいなかった私は、もしいなくなっても、海ちゃんのママ。
父親らしいことをする必要なんてないから。
ただそばにいて。
いつかいなくなっても、一緒にいた時間が幸せだったって思えたらいいなって。