離婚調停になっても離婚は決まらない。関係修復の可能性と準備すべきこと
はじめに|「離婚したくない」その気持ちは、きっと間違ってない
配偶者から「離婚調停を申し立てた」と告げられたとき、
「本当にこのまま終わってしまうの?」「自分はまだ離婚したくないのに…」
と感じる方は少なくありません。
この記事では、**離婚調停が始まったとしても“必ず離婚になるわけではない”**という事実と、
関係修復を目指す人が取るべき行動・心構えをわかりやすくご紹介します。
離婚調停とは?即離婚ではなく、“冷静な話し合い”の場
✅調停は「話し合い」であり、裁判ではない
離婚調停とは、家庭裁判所で行う「夫婦の話し合い」の場。
調停委員(中立の第三者)を通して、離婚するかどうかや、その条件について冷静に話し合う場です。
✅調停が始まっても、離婚は「合意しなければ成立しない」
片方が離婚を望んでいても、もう一方が同意しない限り、調停では離婚は成立しません。
「調停=強制的に離婚させられる」と思う方が多いですが、実際はそうではありません。
離婚を望まないなら、調停は“関係修復のチャンス”にもなる
離婚調停は、夫婦が直接顔を合わせずに話ができるため、感情的にならずに気持ちを伝えられる貴重な場でもあります。
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「どうして離婚を望んでいるのか?」を知ることができる
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自分の本音も、相手に伝えることができる
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お互い冷静になり、“やり直したい”という選択肢が見えてくることもある
実際、調停を経て「離婚しない」という選択に至った夫婦も珍しくありません。
離婚を回避したいときにやるべき3つのこと
✅① 自分の気持ちを整理する
まずは、「なぜ離婚したくないのか?」を自分の中で明確にしましょう。
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パートナーへの愛情がまだある
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子どものために家庭を守りたい
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まだ十分に話し合えていないと感じている
「別れたくない」の裏にある理由が整理できると、調停でもぶれない軸が持てます。
✅② 伝え方を工夫する(手紙やメッセージも選択肢)
調停の場で直接話せない思いは、手紙やメモで調停委員に伝えてもらうことが可能です。
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相手を責めない
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過去のことより、これからどうしたいかを語る
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「あなたが大切だ」という思いを、正直に綴る
→ 傷ついた相手も、あなたの“素直な思い”に気づくかもしれません。
✅③ 第三者の力を借りる
夫婦だけで向き合うのが難しいときは、専門家の助けを借りることも有効です。
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家族カウンセラーによる面談・アドバイス
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弁護士を通して冷静な意見を聞く
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調停で「円満調停」(離婚しない前提の話し合い)を希望することも可能
調停中の心の持ち方|疲れないために知っておきたいこと
✅調停は「勝ち負け」ではなく、「納得」のための場
感情的に押し切られそうになっても、焦る必要はありません。
あくまで調停は**“話し合い”の延長線**です。
✅感情をぶつけるより、“冷静さ”が心を動かす
「離婚したくない」という気持ちは、怒りや悲しみと一緒に出てしまいがちですが、
調停の場では、感情よりも“伝え方”が重要になります。
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冷静に
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丁寧に
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相手の立場も少しだけ想像して
これだけでも、印象は大きく変わります。
離婚を回避できたケース/できなかったケース
✅回避できた例
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感情的なすれ違いで調停に至ったが、第三者の介入で話し合いが前向きに
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子どもへの影響を考え、お互い歩み寄ることができた
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「まだ気持ちが残っている」と伝えることで、相手の気持ちも揺らいだ
✅回避できなかった例
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相手の意思が完全に固まっていた(すでに別の人生を歩む準備をしていた)
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DV・モラハラなど、安全に関わる深刻な理由があった
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金銭問題や不貞行為など、信頼関係が崩壊していた
→ どちらの結果でも、自分が納得できる準備と向き合い方があれば、後悔は減らせます。
まとめ|離婚しない選択も、ちゃんと存在する
離婚調停に進んだからといって、それが「離婚決定」ではありません。
むしろ、それは**冷静にお互いの本音と向き合える“最後の対話の場”**とも言えるのです。
「できることはやり切った」と思えるように、
あなた自身の気持ちに正直に、そして誠実に向き合ってみてください。
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