“花の女王”と称されるバラは、その高貴で美しい姿と心地よい香りで知られています。特に、深紅のバラの花束は愛情の表現やプロポーズの際によく選ばれるアイテムです。
さて、バラの花言葉は、その数や色によって異なるという事実をご存じですか?大切な方への贈り物としてバラを選ぶ際、花束の本数や色に込められた意味、それに応じたおすすめのバラの品種や花言葉を伝える方法についてここで解説します。
バラ(薔薇)についての基本情報の確認
初めに、バラ(薔薇)という花の起源や名前の背景、誕生花として用いられる特定の日、花が開花する時期、さらには一般的な価格に関する基本的な情報を再確認してみましょう。
バラ(薔薇)の名称の起源
バラ(薔薇)はバラ科バラ属の植物の一般的な名称です。棘を持つ低木は日本語で「イバラ」と呼ばれますが、「バラ」という名称は「イバラ」から派生し、「イ」が省略された形とされています。
漢字での表記「薔薇」は、「そうび」や「しょうび」と読まれ、これは中国からの借用語です。また、英語での「rose」はラテン語の「rosa」が語源であり、この言葉は色の名称としても使用され、「バラ色」や「ピンク色」を意味します。
バラの誕生花としての特定日
バラは、色や種類によって特定の日に誕生花として使われます。以下はその一部です。
- 1月1日:緑色のバラ
- 2月6日:クリーム色のバラ
- 2月14日:赤色のバラ
- 2月22日:白色のスプレーバラ
- 4月16日:茶色のバラ
- 5月4日:薄ピンクのスプレーバラ
- 5月9日:青色のバラ
- 5月13日:薄ピンク色のバラ
- 5月17日:クリーム色のスプレーバラ
- 5月28日:薄オレンジのスプレーバラ
- 6月15日:黄色のバラ
- 6月18日:濃ピンクのバラ
- 6月19日:薄黄色のスプレーバラ
- 6月20日:ピンクと白の二色のバラ
- 6月23日:黄色のスプレーバラ
- 8月13日:薄オレンジ色のバラ
- 8月20日:赤色のスプレーバラ
- 9月8日:ピンクのスプレーバラ
- 9月18日:薄青のバラ
- 9月23日:オレンジ色のバラ
- 10月10日:紫のスプレーバラ
- 10月27日:茶色のスプレーバラ
- 11月2日:紫のバラ
- 11月7日:ピンク色のバラ
- 11月11日:白色のバラ
- 11月19日:濃ピンクのスプレーバラ
- 11月24日:緑色のスプレーバラ
- 11月29日:ピンクと白の複色スプレーバラ
- 12月17日:濃赤色のスプレーバラ
- 12月24日:濃赤のバラ
- 12月26日:オレンジ色のバラ
バラ(薔薇)の開花時期と価格について
バラ(薔薇)は、主に一季咲きと四季咲きの二つのタイプに分類されます。一季咲きのバラは、年に一度の春、具体的には4月末から5月末に咲き始め、5月から6月に最盛期を迎える品種です。この種類は「オールドローズ」とも呼ばれ、ヨーロッパの中世から栽培されている伝統的な品種に近いものが多いです。
一方、四季咲きのバラは6月から11月にかけて、春から秋にかけて繰り返し咲きます。冬は通常は開花しないのですが、適切な温度と光があれば季節を問わず開花するため、温室栽培では冬でも花を楽しむことが可能です。
お花屋さんでは年間を通してバラが販売されていますが、季節、品種、産地によって価格は変動します。単品で販売される場合、一本の価格は600円から700円程度から始まり、花束やアレンジメントになると5,000円から3万円程度の価格帯になることが多いです。
バラ(薔薇)の花言葉:本数による意味
バラの花言葉は、贈る本数によってさまざまな意味が込められています。
- 1本:「一目惚れ」「あなた以外考えられない」
- 2本:「2人だけの世界」
- 3本:「愛している」「あなたへの告白」
- 4本:「永遠の愛」
- 5本:「あなたに出会えて幸せ」
- 6本:「あなたへの夢中」
- 7本:「秘めた恋」
- 8本:「感謝の気持ち」
- 9本:「いつも思っている」「永遠に一緒に」
- 10本:「あなたは完璧」
- 11本:「一番大切な人」
- 12本:「お付き合いをお願いします」
- 99本:「永遠の愛」「ずっとあなたを愛しています」
- 100本:「完全な愛」
- 108本:「結婚を申し込む」
- 365本:「毎日あなたが恋しい」
バラ(薔薇)の花言葉:色による意味
バラの花言葉は、色によって様々な意味を持ちます。
- 赤色のバラ:「愛の告白」
- 赤色のスプレーバラ:「情熱的な愛情」
- 深紅色のバラ:「成熟した優雅さ」
- 深紅色のスプレーバラ:「至高の喜び」
- ピンク色のバラ:「心に響く」
- ピンク色のスプレーバラ:「瞬間の感動」
- ピンクと白の二色のバラ:「励ます心」
- ピンクと白の二色のスプレーバラ:「美しい少女」
- 薄ピンク色のバラ:「心を射抜く」
- 薄ピンク色のスプレーバラ:「秘密の共有」
- 濃ピンク色のバラ:「永遠の愛の誓い」
- 濃ピンク色のスプレーバラ:「慎ましやかさ」
- オレンジ色のバラ:「魅力に心奪われる」
- オレンジ色のスプレーバラ:「幸福を願う」
- 薄オレンジ色のバラ:「新鮮な気持ち」
- 薄オレンジ色のスプレーバラ:「結びつき」
- 黄色のバラ:「友情の愛」
- 黄色のスプレーバラ:「模範」
- 薄黄色のスプレーバラ:「心の安らぎ」
- 緑色のバラ:「新しい始まり」
- 緑色のスプレーバラ:「恋の誓い」
- 青色のバラ:「洗練された美」
- 薄青色のバラ:「深い敬意」
- 紫色のバラ:「自分はふさわしい相手」
- 紫色のスプレーバラ:「富と豊かさ」
- 白色のバラ:「純潔」
- 白色のスプレーバラ:「純粋」
- クリーム色のバラ:「安らぎ」
- クリーム色のスプレーバラ:「穏やかな心」
- 茶色のバラ:「永遠の捧げ物」
- 茶色のスプレーバラ:「落ち着き」
バラ(薔薇)の花言葉の起源
バラ(薔薇)の総合的な花言葉は「美」と「愛情」です。その貴族的な美しさ、鮮やかな色合い、優雅な香りによって、長い間人々に愛されてきたバラは「花の女王」と称されています。
西洋では、バラは多くの伝説や物語に登場し、聖母マリアを表す純潔と愛の象徴とされてきました。そのため、バラを題材にした絵画や詩が多数作られています。
多様な花色や咲き方を持つバラですが、どの品種もその優雅さと高貴な雰囲気から、このような花言葉が生まれたと考えられます。
バラ(薔薇)の長い歴史と起源
バラ(薔薇)は、その起源が非常に古く、地球上に現れてから約5,000万年以上が経過しているとされています。人類とバラの最初の関わりは紀元前5,000年頃と推定されており、古代バビロニアの「ギルガメシュ叙事詩」にその記述が見られます。また、紀元前1,500年頃の古代オリエント地域では、4つの野生種のバラが自然交配し、新しい品種が生まれたとされています。
古代ギリシャやローマでは神話と深く結びつき、ヨーロッパ全域での普及を見ました。中東では、赤いバラがアッラー、白いバラがムハンマドの象徴として尊ばれました。しかし中世ヨーロッパでは、バラの美しさが人々を惑わすとされ、修道院での薬草栽培以外では禁止されていた時期もありました。十字軍の影響で中近東からヨーロッパに再度伝わり、ルネサンス時代にはバラ園が造られ、芸術作品のモチーフとしても用いられました。
19世紀にはバラ栽培技術が大きく進歩し、人工授粉などによる品種改良が活発に行われ、現代につながるバラの多様性が生まれました。日本には、江戸時代までに中国経由でバラが伝わったとされています。
青いバラ(薔薇)誕生の歴史
長年にわたり、世界中のバラ愛好家たちが追い求めてきたのが、青いバラの創出でした。一般的なバラ品種は、8つの原種バラを交配して作られますが、自然界において青色の花色素「デルフィニジン」を持つバラの原種は存在しないため、青いバラを作ることは長い間不可能とされてきました。
世界中で青いバラの開発が試みられてきましたが、特に注目されたのは日本のサントリーによる「サントリー ブルーローズ アプローズ」の開発です。これは、従来青色色素を持たないとされていたバラから新たな青色の色素「ロザシニアン」を発見し、それを用いて青いバラを創り出すことに成功したもので、2004年にその成果が発表され、2009年に市場に登場しました。「サントリーの青いバラ」の花言葉は「夢が叶う」であり、長年の夢であった青いバラの実現を象徴しています。
バラ(薔薇)の栽培のしやすさとプレゼントとしての適切さ
一般的に栽培が難しいと思われがちなバラ(薔薇)ですが、適切な環境を用意すれば、初心者でも比較的容易に育てることができる品種も多数存在します。バラは水はけの良い、肥沃な土を好むため、特に初心者には専用のバラ用土を使用することをおすすめします。土の表面が乾いたら、鉢植えの場合は水を十分に与えることが大切です。春から秋にかけては、特に土の乾燥に注意し、晴れた日は1日に2回の水やりが理想です。適切な肥料の追加と、夏と冬の剪定も大切なケアです。
美しく成長したバラは、その気品と美しさで多くの人々から愛されています。バラの持つ豊かな歴史、感動的な花言葉、愛と美の象徴としての役割は、プレゼントに最適です。特にプロポーズや特別な祝福の際には、その意味深い存在が、贈る相手への気持ちを格別に表現してくれます。
贈り物に最適なバラ(薔薇)の品種選び:相手別ガイド
次に、恋人、女性の友人、男性の友人、両親、結婚を控えたカップル、卒業や退職を迎える人など、贈る相手に応じたバラ(薔薇)の品種をご提案します。
恋人にバラを贈る際の選び方
恋人への贈り物としては、花言葉に「告白」や「愛情」を持つ赤いバラやスプレーバラが最適です。さらに、贈る本数による意味合いも考慮すると良いでしょう。例えば、「一目惚れ」「あなた以外考えられない」という意味の1本や、「愛している」「告白」を意味する3本、「お付き合いしてください」という12本は、愛の告白や記念日の贈り物に適しています。「完全な愛」を表す100本や、プロポーズに相応しい「結婚してください」という意味を持つ108本も、特別な瞬間を演出するのに理想的です。
女性の友人へのバラの選び方
女性の友人へ贈る場合、愛らしさと華やかさを兼ね備えたピンク色のバラが適しています。特に、花言葉を重視する場合は、「美しい少女」という意味があるピンクと白の複色スプレーバラや、「あなたの魅力に心奪われる」という意味のオレンジ色のバラも素敵な選択肢となります。
男性の友人へのバラの贈り物
お花を好む男性の友人にバラを贈る場合は、清涼感のある色合いのものがおすすめです。グリーンや白色のバラでさわやかな雰囲気を演出したり、意味深い花言葉を選ぶのも良いでしょう。例えば「幸福を願う」オレンジ色のスプレーバラや、「強い絆」を意味するライトオレンジのスプレーバラ、そして「落ち着き」を表すブラウン色のスプレーバラを使用した花束やアレンジメントは、男性への贈り物として特に適しています。
父親へのバラの贈り物の選び方
父の日には一般的に黄色のバラを贈ることが多いです。これは父の日の代表色である黄色が「幸福」、「富裕」、「希望」、「敬意」、「愛する人の安全を願う」といった豊かな意味を持つからです。また、敬愛の感情を表す「深い敬意」を意味するライトブルーのバラや、父親の未来の成功を願う意味で「富と繁栄」を象徴するパープルのスプレーバラを選ぶのも素敵な選択です。
母親へのバラの贈り方
お花を好む母親へのプレゼントには、彼女の好みの色のバラを選ぶのが最適です。もし日頃なかなか言葉にできない感謝の気持ちを花言葉を通じて表現したい場合は、父親に贈るのと同じく「深い敬意」を意味するライトブルーのバラや、「洗練された美」を象徴するブルーのバラがおすすめです。
結婚や婚約の祝いに適したバラの選び方
結婚や婚約などのお祝いの場には、新しい始まりを象徴する純白のバラが最適です。「純粋」や「清らか」などのイメージを持つ白いバラは、新郎新婦の新たな人生のスタートを美しく表現します。また、花言葉に特別な意味を込めたい場合は、「至福の瞬間」を意味する濃い赤のスプレーバラや、「永遠の愛の誓い」を象徴する緑のスプレーバラを花束やアレンジメントに加えると、より感動的な贈り物になるでしょう。
卒業や退職者へのバラの贈り物の選び方
卒業や退職する方へのプレゼントとしては、明るく華やかな花束やアレンジメントが適しています。「新しい始まり」を象徴するグリーンのバラや、「応援」や「励まし」の意を込めたピンクと白の複色バラを組み合わせると、新たなスタートを迎える人への素晴らしいギフトになります。
バラ以外でおすすめの花束の主役になる花
場合によっては、バラ(薔薇)以外の花を花束やアレンジメントの主役として選びたいこともあるでしょう。愛や美の象徴としての強いイメージや、その華やかさや格調の高さが、特定の場面では適さない場合もあります。渡す相手に間違った印象を与えたくない、あるいはあまりにも豪華すぎると感じることもあるかもしれません。そうした時に適した、「バラ以外」の花束やアレンジメントに推奨される主役にふさわしい花をここでご紹介します。
ガーベラ(花の魅力と花言葉)
ガーベラの花言葉は「神秘」と「高貴な美」です。太陽のように花弁を広げる魅力的な花で、自然な美しさと華やかさを兼ね備えています。カジュアルからエレガントまで、さまざまなスタイルのアレンジメントに適しており、その使い方によって異なる表情を見せます。ガーベラの色ごとの花言葉、人気の品種、喜ばれるプレゼント方法、栽培のコツなどの詳細は、こちらで詳しく紹介しています。
カーネーション(花の特徴と花言葉)
カーネーションは「純粋な愛」と「感謝」を意味する花言葉を持ち、多彩な色とフリル状の花びらが特徴的な人気の花です。古代ギリシャ時代には神々への捧げ物として用いられ、「神の花」という意味を含む学名(ダイアンサス)を有しています。品種改良により多くの種類が誕生しており、母の日に限らず、さまざまな場面で大切な人への贈り物として選ばれています。カーネーションの詳しい花言葉や、母の日に贈る際の意味についての情報は、こちらでご確認いただけます。
チューリップ(花の魅力と花言葉)
チューリップは「愛の告白」と「美しい瞳」という花言葉を持ちます。その柔らかなシルエットが魅力的で、多くの人々の心を喜ばせます。チューリップはオランダの国花であり、長い間、愛を伝えるロマンチックな花として贈られてきました。チューリップの色ごとの花言葉、主要な品種、その特性や主要生産地に関する詳細情報は、こちらで紹介しています。
ひまわり(花の特徴と花言葉)
ひまわり(ヒマワリ)の花言葉は「あなたを見守る」と「輝き」です。黄色と茶色の鮮やかなコントラストを持つ大きな花は、見る人を幸せな気持ちにさせることでしょう。夏の強い日差しの中でも堂々と咲き誇るひまわりは、その学名や英名も含めて「太陽の花」という意味があり、人々に活力と明るさを与えます。ひまわりの詳細な花言葉、基本的な知識、育て方やプレゼントの際のコツについては、こちらの情報をご参照ください。
バラの花言葉を伝えるための方法
花言葉を考慮してバラ(薔薇)を選んだ場合、そのメッセージを相手にしっかり伝えることが大切です。直接的に言葉で伝えるのが適さないと感じる場合、バラの花言葉を効果的に伝える方法をご紹介します。
バラの花言葉を伝えるためのアイデア
花束やアレンジメントにバラの花言葉を記載したメッセージカードを添付することをおすすめします。この方法はシンプルですが、花言葉の意味を明確に伝えるのに最適です。メッセージカードは手渡した瞬間の美しい思い出を形として残すことができ、贈ったお花と共に大切な記念品となります。
薔薇(バラ)の花言葉でさらなる感動を贈ろう!
薔薇(バラ)には、それぞれの色に合わせた花言葉があります。
また、バラの場合は贈る本数でも花言葉に違いがあります。
プレゼントを考えている際は、花の色・本数と花言葉を合わせて、素敵なギフトを選んでみてはいかがでしょうか。
そして、さらに喜んで感動してもらえるポイントはお花に付けるメッセージカードです。
花言葉を活用することをオススメします。
よくお花を贈ったり、贈られたりするフラワーギフトですが、
「結婚おめでとう」「お誕生日おめでとう」「HAPPY BIRTHDAY」「結婚記念日おめでとう」等のメッセージは添えたりすることはあります。
でも、花言葉のメッセージをつけてお花を贈る人、贈られた人ってあまりいないですよね
「なぜそのお花を贈ったのか」、「何故その色(カラー)をメインにしたのか」をたった一言の花言葉を添えて贈るだけで喜びや感動は何倍にもなります。
大変もったいないことです。是非花言葉を活用しましょう!
バラの花ギフトなら日比谷花壇をおすすめ
日比谷花壇では、豊富な種類のバラ(薔薇)を使用したフラワーギフトを提供しています。赤、ピンク、オレンジなどの色ごと、または花束、アレンジメント、プリザーブドフラワーなどのスタイルごとに選ぶことが可能です。さらに、予算や人気商品を参考にしたい場合は「バラの花束・フラワーギフト特集」をチェックするのが良いでしょう。
プロポーズや結婚記念日など特別な機会には、赤やピンクのバラを本数別に選んだ「アニバーサリーローズ」や、バラの形でラッピングされた特別な花束「ペタロ・ローザ」も、大切な人へのプレゼントとして特におすすめです。
最後に(まとめ)
プロポーズのシーンや愛を表現する際に欠かせないバラは、特別な日に贈る花として最適です。ここでは、その花言葉の意味を本数や色ごとに詳しく解説しました。
バラはその色や形、組み合わせ方によって異なる魅力を放ちます。贈る相手に合わせた最適な品種の選び方や、花言葉の伝え方にも注意を払いましょう。選ぶ過程の楽しみを味わいながら、あなたの心からの想いをバラの花束に込めて、大切な人に伝えてみてください。