ITサービスマネージャとは?資格の内容・受験概要・難易度まで徹底解説!
はじめに
「IT運用の現場でキャリアを伸ばしたい」
「ITILだけじゃ不安。国家資格として信頼されるものが欲しい」
そんな方におすすめなのが、ITサービスマネージャ(SM)試験です。
これは、IPA(情報処理推進機構)が主催する高度情報処理技術者試験(レベル4)のひとつで、
ITサービスの提供・品質・コスト・セキュリティなどを、管理者として統括できる人材を対象にしています。
この記事では、試験の受験概要から難易度、活かし方、勉強法までをわかりやすく解説します!
ITサービスマネージャ(SM)ってどんな資格?
ITサービスマネージャとは?どんな役割の人向け?
ITサービスマネージャは、IT運用・保守・サービス提供の責任者として、
日々のITサービスの安定稼働を支える役割を担う人向けの資格です。
📌主な対象者:
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情報システム部門の運用管理担当者
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ITインフラの監視・運用チームのリーダー
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ヘルプデスクやITサポート部門の統括者
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顧客にITサービスを提供するベンダー側の責任者
→ いわゆる「IT運用の司令塔」となる人にふさわしい国家資格です!
他の情報処理技術者試験との違い(PMやSTとの違い)
資格 | 主な対象 | 特徴 |
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プロジェクトマネージャ(PM) | 開発現場のプロジェクト統括 | プロジェクト単位のQCD管理に強い |
ITストラテジスト(ST) | 経営戦略・IT戦略の立案者 | 経営寄りの“上流思考”が強い |
ITサービスマネージャ(SM) | ITサービスの提供責任者 | 継続的なサービス運用を重視 |
→ SMは**“運用・保守・品質管理の専門家”**として他と明確に差別化されます!
資格を活かせる職種・キャリアパス
✅活かせる職種:
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社内SE(情シス)リーダー
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サービスデスクマネージャー
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運用設計・ITIL運用管理者
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インフラ運用プロジェクトのPM補佐
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クラウド運用責任者(SaaS/Paas環境)
📈キャリアアップ例:
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情報システム部課長 → IT運用部門の部長
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運用担当SE → サービスマネージャ → プリセールス or ITSMコンサルへ
ITサービスマネージャ試験の受験概要まとめ
誰でも受けられる?受験資格の有無
✅受験資格:年齢・職歴・学歴すべて不問です!
ただし、実際の試験問題には「実務経験がある前提」の設問が多いため、
少なくともIT運用現場で2〜3年の経験がある方におすすめです。
試験の構成:午前I・午前II・午後I・午後II
試験区分 | 内容 | 試験時間 |
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午前I | IT全般の共通知識 | 50分・多肢選択式 |
午前II | SM領域の専門知識 | 40分・多肢選択式 |
午後I | 記述問題(2問選択) | 90分 |
午後II | 論述問題(1問) | 120分 |
→ 午後IIの論文で「自分の体験談をもとに論理的に構成する力」が求められます!
年1回の試験日程と申込スケジュール
✅試験時期:毎年10月 第3日曜日ごろ(秋期試験)
✅申込期間:7月上旬〜8月中旬(Web申込)
📍試験地:全国の主要都市(東京・大阪・福岡など)
受験料・申し込み方法・試験会場
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受験料:7,500円(税込)
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申込方法:IPA公式サイトからオンライン申込
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支払い方法:コンビニ/クレジットカード等
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試験会場:紙試験/指定の試験会場にて実施(CBTではない)
合格率・難易度・おすすめ勉強法
合格率と実際の難易度
年度 | 合格率 |
---|---|
2022年度 | 約14.2% |
2021年度 | 約13.5% |
2020年度 | 中止 |
2019年度 | 約15.3% |
→ 高度区分の中では中堅レベルだが、論述力と実務理解が必要!
論文対策がカギ!午後IIの特徴とは
午後II(論述)は、試験最大の難関。
テーマ例👇
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「インシデント管理の見直しを提案した経験」
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「ITサービスの品質を向上させた具体策」
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「ITILベースの改善活動の実施事例」
✅採点のポイント:
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問題文の意図を正確に理解しているか
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実体験を軸にした構成ができているか
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解決策の妥当性・論理性があるか
→ 論文は「テンプレ+自分のエピソードの引き出し」で突破できます!
勉強時間の目安と独学でも合格するためのコツ
📚勉強時間の目安:
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社会人(運用経験あり):150〜200時間
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未経験〜若手:300時間以上
📌独学で合格するためには👇
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午前I・II → 過去問5年分+参考書1冊
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午後I → テーマの読解と要約練習
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午後II → 論文構成テンプレを作り、実体験にあてはめる練習
→ 「模範解答を写経 → 自分の言葉で再構成」が効果的!
合格後のメリットと現場での活かし方
就職・転職での評価ポイント
✅評価されやすい場面:
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ITIL資格保有者に+αの証明
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社内SEのリーダー昇格時
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運用業務経験を活かしたコンサル転職
📌「国家資格」「論述試験あり」で説得力あり!
情シス・運用管理職でキャリアを伸ばせる
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社内システムの安定稼働に関する改善提案ができる
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クラウド時代の監視・セキュリティ運用設計にも対応可能
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部門横断的に「ITサービスの価値」を語れる人材として重宝
他資格との組み合わせ(ITIL・PMとの相性◎)
おすすめの相性資格:
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ITILファンデーション/マネージャ資格:理論+実務のW証明
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プロジェクトマネージャ(PM):開発案件を含む運用統括に◎
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情報セキュリティマネジメント:IT運用におけるセキュリティ強化に活用
→ 特にインフラSEから“戦略+運用マネージャー”へのステップアップに最適!
まとめ:ITサービスマネージャは“IT運用のプロ”としての国家資格!
ITサービスマネージャは、「ITサービスを継続的に安定して提供する責任者」としてのスキルと考え方を証明する国家資格です。
クラウド化・リモートワーク時代において、運用・監視・改善活動の重要性はますます高まり、
「SMの視点を持った人材」は、社内外からの信頼も厚くなります。
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インフラ運用・情シス経験をキャリアアップに活かしたい
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PMではなく運用管理で価値を出したい
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論文型の国家資格に挑戦してみたい
そんな方に、ITサービスマネージャ試験はぴったりです。
ぜひ一歩先のキャリアを目指して、挑戦してみてください💡