最近、100円ショップでさえも購入できるようになったパキラは、親しみやすい観葉植物として知られています。
パキラの世話は比較的簡単ですが、適切な手入れをしないと枯れるリスクもあります。
この記事では、特に初心者の方々に向けて、パキラの適切な育て方を、私の実際の栽培経験を交えて解説します。
「パキラ」基本情報
パキラはどんな植物かな?
パキラはもともと中南米に自生する常緑の大木で、通常の観葉植物としては2メートルほどに育てられますが、自然状態では7メートルから15メートルの高さに成長することもあります。生育力が強く、成長速度も速いため、適切な管理を行えば、年間で20センチメートルから30センチメートルほど成長することも珍しくありません。
また、パキラには挿し木で育てられた株と、種から育てられた実生株の二種類が存在します。この二つの栽培方法に大きな違いはありませんが、小さく育てたい方は挿し木株を、より太く立派な幹を望む方は実生株を選ぶと良いでしょう。
パキラの特徴と歴史について
パキラは高さが20メートルに達する大木として知られています。幹は太く、若い時は緑色ですが、成長するにつれて灰緑色に変わります。葉は掌状で、5から9枚の小葉があり、光沢のある濃い緑色の楕円形をしています。成長が進むと、淡緑色の花弁と200から250本の雄蕊を持つ花を咲かせ、実を結びます。成熟すると、果実が割れて種子が周囲に散らばります。
一般的に市場で見かけるパキラは、3から5株を編んだ形状や、幹の基部が膨らんだ株をミニサイズや大鉢植えにしたものです。また、斑入りの葉を持つ種類も存在します。
もともとパキラは果樹やパルプ材として台湾に導入され、約30年前に観葉植物として日本に輸入されました。当初はパキラ・アクアティカ(Pachira aquatica)として知られていましたが、後に誤りであると判明し、現在ではパキラ・グラブラ(P. glabra)が正しい名称とされています。
葉が特徴的なパキラ
パキラは熱帯アメリカ原産の樹木で、自然状態では高さ7メートルから15メートルに成長します。特徴的な膨らんだ幹と、手のひらのような形状の5から7枚の小葉を持つ葉が特徴です。これらの葉は光沢があり、濃緑色で長楕円形をしており、先端が尖って少し厚みがあります。パキラは非常に丈夫で、育てやすく、剪定や挿し木にも適しています。
パキラは台湾で観葉植物として売られ始めてから、アジア全域に広まりました。この植物は初めて販売した人に大きな利益をもたらしたことから、「発財樹」や「money tree」と呼ばれるようになりました。健康なパキラを育てる家は、財運が上がると言われています。そのため、商売繁盛の象徴として、開店祝いや開業祝いにぴったりです。また、風水では、大きな葉と太い幹、上向きに成長する姿が生命力を象徴しています。このため、パキラは風水グリーンとしても人気があります。リビングの隅に置くと、部屋全体のエネルギーフローを改善するとされています。インテリアグリーンとして、また新築祝いや引越し祝い、結婚祝いなどの贈り物として、その風水効果を伝えながらプレゼントすると喜ばれます。
パキラの育て方ガイド:基本的な栽培ポイントについて
育て方の年間スケジュール表
パキラの理想的な置き場所と日陰の影響について
パキラは、光がよく差し込む窓辺など、日当たりの良い場所での育成が理想的です。日陰でも育つ強さを持っていますが、室内の中央部など光が届きにくい場所では、成長に問題が生じることがあります。
「徒長」とは、日光不足により植物が細長く成長する現象を指します。私自身、午前中のみ日が当たる場所にパキラを置いた結果、不均衡な成長を経験しました。このため、日中を通じて日光が当たる南向きの窓辺が最適です。
もし日陰の場所に置くしかない場合でも、2日から3日に一度の日光浴を数時間行うことで、パキラは健康的に育ちます。
パキラの適切な水やり方法と冬季の注意点
パキラに水を与える際は、土の表面が乾燥してから、鉢の底から水が流れ出るまでしっかりと水をあげてください。特に春から秋にかけては土が乾きやすいため、頻繁なチェックが必要です。土の乾き具合が判断しにくい場合は、水やりチェッカーを使用すると便利です。
冬季の水やりは特に注意が必要です。土が乾いた後、3日から4日経ってから水をあげるのが良いでしょう。冬は植物が休眠期に入り成長が緩やかになるため、過剰な水やりは根腐れの原因となり得ます。私の経験では、冬場に水道水を直接与えてしまい、冷害で枯らしてしまったことがあります。水温にも気をつけ、少し温めた水を使って、20度程度の温水を日中に与えるのが最適です。
パキラへの肥料の適切な施し方
パキラを健康的に大きく育てるためには、春から夏にかけての期間に肥料を施すことが大切です。使用する肥料は、観葉植物専用の緩効性肥料または液体肥料が適しています。
緩効性肥料は粒状やタブレット型で、土の表面に置くだけで簡単に使用できます。ただし、製品によっては効果の持続期間が異なるため、注意が必要です。例えば、2か月間効果が持続するタイプの場合、春から秋にかけての奇数月に施すと良いでしょう。
一方、液体肥料は水に溶かして使用するタイプが多く、迅速な効果を発揮します。水やりの際に数滴を混ぜて、10日ごとに施すのが効果的です。