知っているようで実はあまりよくわかっていない言葉がだれしもあると思います。
「マスト」という言葉、知っていますか？
この言葉は言葉は、特にビジネスシーンでよく耳にしますが、最近は普段の会話にもよく登場するようになってきました。
会社や仕事の場では、ビジネス用語を使ってコミュニケーションを取ることが多いですよね。しかし、それらの用語が理解できずに戸惑うこともあるかもしれません。
スムーズなコミュニケーションのためには、基本的なビジネス用語を知っておくことが大切です。
今回は、ビジネス用語の一つである「マスト」の意味や使い方、そして関連用語についても解説します。この機会に是非覚えておくと良いですよ！
「マスト」のとは？
会社のゴルフ大会で、部長が「このドライバーは私にとってマストだよ」と言ってスイングしました。
ボールが300ヤードも飛んだのはすごかったけど、「マスト」ってどういう意味なのかな？
では、まず「マスト」の意味を確認していきましょう。
「マスト」の意味について
「マスト」という言葉は、英語の「must」から来たカタカナ語で、「〇〇しなければならない」という意味でよく使われます。
この言葉は、「必要不可欠」「とても重要」「欠かせないもの」といった意味合いも持っており、絶対に実行すべき事柄や、必ず準備しなければならないものを指す時に用いられます。
たとえば、「事前連絡はマストです」と言われたら、事前に連絡することが絶対条件ということになります。これは「絶対にやるべきこと」に対して使われる言葉で、強い必要性や義務感を表すときに使われます。
「マスト」の使い方について
「マスト」の意味が理解できたら、次にどのように使うかを学びましょう。
日常生活とビジネスシーンでは、この言葉の使い方や意味合いに若干の違いがあります。
それぞれのシーンでの使い方について、具体的に説明します。
日常生活での「マスト」の使い方
日常生活での「マスト」は、「欠かせない」や「必須」といった意味で使われることが多いです。最近は、日々の会話の中で気軽に使用する人も増えています。
例えば、以下のような使い方があります。
- 「この釣り竿は、大物釣りにはマストなんだ。」
- 「リラックスしたい夜は、ラベンダーのアロマオイルがマスト」
さらに、「マストアイテム」や「マストバイ」のような言い回しもあり、「必需品」や「特におすすめの商品」という意味になります。
例文としては、
- 「この夏は蛍光カラーの小物がマストアイテムだね」
- 「家で過ごす夏には、これがマストバイ！」
このように、日常生活における「マスト」は、義務や強制というよりは「これはいいね」「これをおすすめするよ」という軽いニュアンスで使われることが一般的です。
ビジネスシーンでの「マスト」の使い方
ビジネスの場面で「マスト」という言葉は、絶対に欠かせない重要事項や条件を指す際に使われます。
例えば、「この会議の録画はマスト」と言われた場合、それは「この会議は必ず録画しなければならない」「録画を省略する選択肢は存在しない」という強い要求や必要性を意味します。
また、「マスト事項」や「マスト項目」という表現は、「絶対に避けてはならない事柄」を指します。
以下例文です：
- 「人手不足のため、人員を増やすことはマストです」
- 「新しい製品を完成させるためには、B社の素材がマストです」
- 「今回行うアンケートでは、Q1からQ3までの質問がマスト項目です」
- 「マスト事項を最優先で進めてください」
- 「住宅選びでは、駅の近さよりも日当たりの良さがマストです」
「マスト」という言葉は、「こうしてほしい」という要求を伝えるのに便利ですが、使い過ぎると緊急性や重要性の区別がつかなくなる恐れがあるため、使用には注意が必要です。
さらに、マーケティング業界では「マストバイキャンペーン」という用語も使われますが、これは「商品を購入しなければ参加できないキャンペーン」という意味です。
したがって、業務内容や文脈に応じて適切に判断することが大切です。
「マスト」と関連するビジネス用語について
「マスト」と同じくビジネスシーンで使われる関連用語として、「ベター」「ベスト」「ウォント」「ニード」といった言葉があります。
これらの言葉の意味をきちんと理解し、それぞれ「マスト」とどのように使い分けるかを学んでおくと後々良いですよ。
【ベター】
「ベター」という言葉は、複数の選択肢の中で「他のものよりも良い」という意味や「〇〇よりまだマシ」というニュアンスで使われるカタカナ語です。これは英語の「better」から来ています。
例えば、以下のような文脈で使います：
- 「A案よりもB案のほうがベターだ」
- 「会場は駅近のほうがベターです」
一方で、「マスト」は「絶対必要」「必須」という意味で使われ、義務や必要性を強調する際に用います。
このように、「ベター」は比較して選択する際に使い、「マスト」は必須であることを示す際に使うので、使い分けは比較的簡単です。
【ベスト】
ビジネスで使う「ベスト」という言葉は、「最も良い」や「最高の」という意味で使われます。これは英語の「best」から来たカタカナ語です。
例えば、こんな文脈で使います：
- 「資料は今日中に完成するのがベストです」
- 「この結果から見て、今回の人選はベストだったと言えます」
また、「ベスト」という言葉には「最善を尽くす」という意味もあります。
例文としては、以下のような使い方があります：
- 「明日に向けてベストを尽くしましょう」
「ベター」は「いくつかの選択肢の中で比較的良いものを選ぶ」時に使うのに対し、「ベスト」は「最も理想的な状態や事柄」を指す際に使われます。
【ウォント】
ビジネスシーンで使われる「ウォント」という言葉は、英語の「want」からきたカタカナ語です。
これは「希望する」「望む」という意味を持ち、「必ず必要というわけではないが、できれば実現してほしい」といったニュアンスで使われます。
以下のような例文が考えられます：
- 「会場にはエレベーターが必須ですが、ホワイトボードはウォントですね」
- 「中途採用者のセミナーへの参加はウォントです」
ここでの「ウォント」は、ビジネス用語の「マスト」とは異なります。「マスト」は何かを絶対に行う必要がある「義務」を指すのに対して、ウォントは「義務」ではなく「希望」や「要望」を表す言葉です。
【ニード】
「ニード」という言葉は、英語の「need」に由来し、「必要である」という意味で使われます。
例えば、次のように使います：
- 「受付には英語を話せる人の配置がニードです」
- 「このコンペティションでは、革新的なアイデアがニードされています」
「マスト（必須）」「ウォント（希望）」「ニード（必要）」という用語を重要度で並べると、以下のようになります：「マスト＞ニード＞ウォント」。
「マスト」は「絶対に行わなければならない」という義務を意味し、「ウォント」は「できれば実現してほしい」という軽い希望を表します。「ニード」は「ウォント」よりは強いが、「マスト」ほどの強制力はない、中間的な要求を示す言葉です。
最後に
今回は主に「マスト」に焦点を当て、さらに「ウォント」や「ベター」「ベスト」「ニード」といった用語の使い方についても触れました。
これらの言葉には、強制力や希望の度合いに違いがあります。意味を間違えてしまうと、上司の指示や顧客の要望に適切に対応できなくなる恐れがあります。
カタカナ用語を頻繁に使う必要はありませんが、相手が使った場合に正確に理解し、適切に応答できるよう、これらの言葉の意味をしっかりと把握しておくことが大切です。
