ユリの女王【カサブランカの花言葉ガイド】カサブランカの基本情報

カサブランカの花言葉|名前の由来 ー 花言葉・誕生花 ...

「カサブランカ」という名前で知られる、ユリ科のこのお花は、「百合の女王」という称号も持っています。

カサブランカの花は、その白さと高貴な外観そして香りの強さで広く多くの人達を惹きつけ、非常に好まれています。

しかし令和の時代になった今現在でも、このカサブランカのユリのお花に関して誤った情報を信じている人も少なくないのが現状です。

この記事では、カサブランカにまつわる花言葉や由来、さらに名前の起源や開花時期など、基本的な情報をお伝えします。もちろん気になるカサブランカの間違った情報についても解説します。

この内容を読むことで、カサブランカに対する理解を深めることができますので、是非読んでみてください。

ユリの女王「カサブランカ」の花言葉

フラワーギフトでお花を選ぶ際、その背後にある花言葉の意味に注目する人も多いですよね。特定の花には、贈り物として不適切な意味を持つものや怖い花言葉、深いメッセージを伝える花言葉が存在します。

このセクションでは、カサブランカに関連する花言葉を、日本語と英語の両方で紹介いたします。

【日本語でのカサブランカの花言葉】

カサブランカには、以下のように表現される花言葉が存在します。

「清純」「 純白」 「貴族的」「 品格」「 壮麗」

これらの花言葉は、カサブランカが持つ印象的な美しさを象徴していると言えるでしょう。

「清純」「純白」は、その白さが象徴する純粋さに相応しい表現です。

大きな花びらを持ちながらも、品のあるその様子からは、ただ美しいだけではなく、品格あるたたずまいも感じ取れます。

【英語でのカサブランカの花言葉】

英語では、カサブランカに関する花言葉には以下のようなものがあります。

Eternal beauty(不変の美しさ)/ Profound love(深い愛)

これらもまた、カサブランカの花の見た目の美しさを称える表現が含まれています。

「Profound love(深い愛)」という花言葉は、カサブランカが深い愛のシンボルとされていることを示しており、その結果、結婚式の装飾やブーケに選ばれることが多いです。

カサブランカの日本語と英語、どちらの花言葉もカサブランカの花の外見と見事に調和していますね。

カサブランカという名前の由来について

「カサブランカ」という名前は、その起源をスペイン語に持ちます。

この「カサブランカ」という名前は、ただの花の名前に留まらず、映画や時計ブランドなど、多岐にわたる分野で知られています。

この記事では、カサブランカという名前の背景に迫ります。

都市カサブランカ

カサブランカという名称は、モロッコのある街に由来しています。

アルファベット表記で”Casablanca”と記されるこの言葉は、スペイン語で「casa」が「家」を、「blanca」が「白」を意味し、「白い家」という意味合いを持ちます。

この名前は、モロッコのカサブランカ市にちなんで名付けられました。同市は、白壁の美しい家々が並ぶ海岸沿いの美しい街として知られています。

この花が「白さ」と「美しさ」で知られる点で、同名の都市と共通しているため、花にもカサブランカという名前が採用されたわけです。

「モロッコ」は都市ではなく、北アフリカに位置する国の名前です。アトラス山脈を背に持ち、西は大西洋、北は地中海に面しています。首都はラバトで、最大の都市はカサブランカです。モロッコはその豊かな文化、歴史的な都市(フェズ、マラケシュ、メクネス、ラバトなど)、色鮮やかな市場、美しい自然景観で知られています。アラビア文化とベルベル文化が混在し、独自の魅力を放つ国です。

そしてこの「カサブランカ」という名前は、映画と時計のブランド名としても世界的に知られています。

1942年にアメリカで制作された映画「カサブランカ」は、モロッコの同名都市が舞台。この映画はアカデミー賞に8部門でノミネートされ、時を経ても色褪せない愛の物語として多くの人に愛され続けています。特に有名なセリフ「君の瞳に乾杯」は広く知られています。

さらに、「カサブランカ」はスイス製高級時計のシリーズ名としても使用されており、「フランクミュラー」によるカサブランカコレクションがあります。この時計は映画の舞台となったモロッコの神秘的な魅力や、フランス統治時代のエレガントな街の景観を反映したデザインが特徴です。

こうして、カサブランカは多方面でその名を馳せています。

カサブランカはどんな花?:基本情報

カサブランカは、ユリ科に属するオリエンタル・ハイブリッドの栽培種のひとつで、その起源は日本にあるヤマユリやタモトユリなどがオランダで遺伝的改良を経て生まれたものです。

この品種は、白色の花弁を持ち、花が完全に開くと直径約20cmにも達する大きな花を咲かせます。また、その濃厚な香りから「ユリの女王」と称されることもあります。

主に6月から8月の間に花をつけ、花はやや下向きに咲くのが大きな特徴で、他のユリと見分けるポイントです。

花の中心部には目を引くオレンジ色の花粉が見られ、これが白い花弁や衣類に付着すると除去が困難です。花粉による汚れを避けたい場合は、花粉を前もって(開き始めたらすぐに)取り除くことが推奨され、そうすることで花持ちも良くなるとされています。

※昨今は、花粉のないユリとして新しく開発されたピンク色の【バンドーム】というユリが市場に出回るようになりました。

カサブランカの花

カサブランカの美しい外観は、「ユリの女王」という愛称で称されるほどです。この花の大きさと香りはカサブランカ固有の魅力を象徴しており、これについてもう少し深く掘り下げてみましょう。

カサブランカの花はそのサイズと香りで知られています

カサブランカは、直径約20cmにもなる大きな花を開花させることで知られ、そのサイズはひまわりと比較しても遜色ないほどです。

この花の香りは、ヴァニラの甘い香りとシナモンのスパイシーな香りが混じり合ったもので、その香りはかなり強烈です。たった一輪であっても、その甘くて強い香りは周囲に広がります。カサブランカは、見た目と香りの両方で強い印象を与える花です。

カサブランカの花は常に白い色?

カサブランカは白い色をしており、少し下向きに咲き、これが基本とされています。

白以外の色を持つカサブランカとされる花は、正確には異なる種類に分類されます。

色鮮やかなピンク、赤、オレンジなどの一般的な大きなサイズは、「オリエンタルハイブリッド」に属するユリの一種です。

『大きなユリの花はすべてカサブランカではありませんのでご注意下さい!

カサブランカの白と異なる色のユリには、それに対応する正式な品種名があります。以下にその一例を挙げておきます。

  • 赤色の場合は「マンボ」
  • ピンク色の場合は「マレロ」「ソルボンヌ」「バンドーム」
  • 黄色の場合は「コンカドール」「イエローウィン」
  • オレンジ色の場合は「コルコバード」
  • カサブラ以外の白色の場合は「シベリア」「プレミアムブロンド」

カサブランカという名前の方が広く知られているため、色によって「レッドカサブランカ」や「ピンクカサブランカ」というように呼ばれることがありますが、これは間違いです。

カサブランカの花は白色のみです。

カサブランカとユリの違いについて

「カサブランカ」と「ユリ」は、よく耳にする花の名称ですが、それぞれの特徴や区別を明確にできる人は少ないと思います。

時には、花屋で実際に目にしても、カサブランカを他のユリから識別するのが難しい場合があります。

上の記事にも書きましたが、大きく咲いたユリをすべて「カサブランカ」と思っている人、間違った認識をしている人が多いのです。

この文章では、カサブランカと他のユリの違いや、それらを見分ける方法について説明します。

ユリについて

ユリは、ユリ科ユリ属に属する植物の総称を指します。スカシユリ、オニユリ、テッポウユリなど、多岐にわたるユリの種類が「ユリ」として分類されます。

自然界に自生するユリも、園芸用に品種改良されたユリも、これらは全てユリの範疇に含まれます。もちろん色は白、ピンク、黄、オレンジ、紫、赤など多色です。

カサブランカとは

ユリ全体を指す総称と異なり、カサブランカ(Lilium ‘Casa Blanca’)は、ユリの仲間の中でオリエンタル・ハイブリッドと呼ばれる特定の園芸品種グループに属する一つの品種に過ぎません。

言い換えれば、ユリという広い分類の中で、カサブランカは明確に定義された独自の品種として認識されています。

カサブランカの見た目の特性

大輪で真っ白な花

カサブランカは、その純白の花びらが顕著な特徴として知られています。名前の由来であるスペイン語の「白い家」からも、その白色の花が象徴的であることがわかります。

この品種は、他の多くのユリと比較して花弁の内側に斑点がほとんど見られないことも特徴的です。斑点がないことが、その純白さをより一層引き立たせています。さらに、カサブランカの花はそのサイズが大きく、豪華でありながらも上品な美しさを演出します。

蕾は下向きにつき、開花も下向き

通常のユリ品種では、茎に沿って蕾が垂直または少し上向きに配置されることが一般的ですが、カサブランカの場合、蕾が茎に対してやや下を向いてつくことが特徴です。

蕾の段階では、その内部の色を確認することが難しく、カサブランカかどうかの判断がしにくい場合があります。しかし、この蕾の向きに注目することで、カサブランカを他のユリと区別する手がかりになります。

開花時の突起の存在

カサブランカの特徴の一つとして、開いた花弁の内面には小さな突起が存在します。この突起は、他のユリ品種に見られる斑点がない代わりに現れ、カサブランカを識別する際の重要な手がかりとなります。

花弁の変化と開花の進行

開花初期には直立しているカサブランカの花弁が、時間が経つにつれて徐々に反り返るように変化します。完全に開花すると、花弁の端が外側に向かってカールする現象が見られます。

香りの特徴

カサブランカの魅力の一つは、その甘く心地よい香りにあります。たった一本からでも、花が開いている間、周囲にカサブランカ特有の甘い香りが広がります。この独特の香りは、カサブランカが多くの人に愛される理由の一つとなっています。

「ピンク・カサブランカ」「イエロー・カサブランカ」という名称の誤解

楽天市場等の通販サイトや花関連のブログなどで「ピンク・カサブランカ」「イエロー・カサブランカ」という名前が使用されることがありますが、これらは実際にはカサブランカではないことに注意が必要です。

これらの花はカサブランカと同じオリエンタル・ハイブリッド種に属していますが、正確な品種名は「シベリア」や「イエローウィン」「ソルボンヌ」といった、全く異なる名前で呼ばれています。

カサブランカは夏の季節に咲く花

カサブランカは夏の季節、特に6月から8月の間に花を咲かせます。この時期は、ユリ科の植物が一般的に開花する季節であり、カサブランカも例外ではありません。その豪華な外観から、カサブランカは結婚式でのブーケに頻繁に選ばれる花です。特に6月は多くの結婚式が行われるシーズンであり、この時期に咲くカサブランカは特に重宝されます。

カサブランカの誕生花はいつ?

カサブランカは、年間を通じて5月9日、7月31日、11月6日、そして12月21日を誕生花として迎えます。

主に夏に花開くカサブランカですが、誕生花としては春や冬にも選ばれていることがわかります。ユリを愛する人や、これらの日に誕生日を迎える人へのプレゼントとして、カサブランカは特に喜ばれるでしょう。

夏の開花期間外でも、カサブランカはお花屋さんで見かけることがあります。これは、年間を通じてカサブランカを提供できるように、生産者の方が栽培時期を調整して出荷されているためです。夏以外にもカサブランカを求める場合は、お近くのお花屋さんに確認してみると良いでしょう。

※「誕生花とは」:誕生花とは、一年の中で特定の日にちごとに割り当てられた花のことで、その日に生まれた人の象徴や、その日を象徴する花を意味します。各日にちには一つまたは複数の花が割り当てられており、誕生花にはその花特有の花言葉や意味が込められています。この概念は、人々に花を通じて祝福やメッセージを伝える美しい文化の一つとして広く受け入れられています。誕生日プレゼントや記念日の贈り物として、その人の誕生花を贈ることは、特別な思いやりと個性を示す素敵な方法です。

ご自宅の庭でのカサブランカ栽培に挑戦しては?

カサブランカは、一般に1本あたり平均単価1,500円を超える小売価格で販売されており、家庭で飾るには少々高価な花です。

そのため、自宅の庭でカサブランカを育てることをお勧めします。球根は1,000円から2,000円の範囲で購入でき、複数の花を楽しむことができるため、購入に比べて経済的です。

適切な手入れを行えば、毎年美しいカサブランカを楽しむことが可能です。この記事では、カサブランカの栽培方法と、成功のためのポイントを解説します。

カサブランカ栽培の基礎知識

カサブランカは、複数年にわたって開花する多年草の一種であり、球根から育つ植物です。多年草は複数年間生き続け、開花する植物を意味し、球根は栄養を蓄える機能を持っているため、育成が比較的容易です。

カサブランカを育てる際の基本的な手順は以下のとおりです。

  • 植え付け時期: 秋季(10月から11月ごろ)
  • 土壌要件: 赤玉土や腐葉土を混ぜた、排水性と保水性のバランスが取れた土壌が適しています。
  • 施肥: 球根専用の肥料を約10日ごとに施します。
  • 水やり:
    • 地植えの場合、発芽前は日々、発芽後は土の表面が乾いたら水を与えます。
    • 鉢植えの場合、土が乾燥していれば、一日に二回(朝夕)しっかりと水やりを行います。
  • 日光: 直接日光が当たらない、半日陰や明るい陰の場所を好みます。

球根は乾燥させないため、購入後は速やかに植え付けることが推奨されます。また、より大きな花を咲かせるためには、重くて大きな球根を選ぶと良いでしょう。

カサブランカを年ごとに美しく咲かせる秘訣

カサブランカを毎年見事に開花させるためには、球根の丁寧な管理が欠かせません。適量の肥料を施し、時期に応じた植え替えを行うことで、球根は健康に成長します。

植え替えの流れ

開花が終わった後に肥料を施す 葉が枯れてきたら、球根を慎重に掘り出す 球根を洗い、園芸用の殺菌剤で処理 乾燥しやすい日陰で球根を乾かす、その後植える 地面に植えた場合は2〜3年ごと、鉢植えの場合は毎年が植え替えの目安です。植え替える最適な時期は、秋の10月から11月頃です。

カサブランカは白く華麗な夏の花

カサブランカは、その名をモロッコの白い街から受け継いだ、白く華麗な夏の花です。その貴族的な美しさから、「ユリの女王」とも称されます。色とりどりの花々が競演する夏の季節において、カサブランカの純白は際立った輝きを放ちます。

その大きな花びらと悠雅な香りは、多くの人々を魅了します。自宅の庭でも栽培が可能で、適切なケアを施せば、毎年その美しい花を眺めることができます。カサブランカが彩る庭は、見る人すべてを魅了すること間違いなしです。この美しい花を育てて、その魅力を存分に味わってみませんか。

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